看護のポイントとは

高齢化社会が進行するにつれて増えてきているのが、認知症の高齢者です。

医療機関から介護施設、在宅でも認知症を抱えている高齢者と接触することが増えているため、認知症に対する看護の重要性が高まってきていると考えられています。

そんな認知症に対する看護のポイントとしては、まず認知症の種類を理解することが大切です。認知症と一言で言ってもその種類は様々で、脳血管の病気が理由で起きてしまう脳血管性認知症や、原因不明で性格に変化を起こしやすいアルツハイマー型認知症など、代表的なものをはじめとして多種多様な認知症が確認されています。認知症の種類によって、起きる症状や状態変化が異なるため、看護の仕方も異なってくるのです。

そうして、認知症の種類を把握した後は、一般的な病気に対する看護とは違ったやり方が必要となります。認知症に対する看護は、環境作りと安全確保、そして尊厳を守ることが重要だと考えられているのです。特に、環境作りに関しては、認知症を抱えた人たちは自分たちが住み慣れた環境が一気に変わってしまうと、強い不安感から症状を悪化させてしまうという問題があります。そのため、その人が住み慣れた環境にできるだけ近づけ安心感を与えるようにするなど、一般的な病気に対する看護よりもより精神的にその人たちに寄り添っていくことが必要です。その上で、安全に過ごせるように配慮し、心穏やかに過ごせるようにすることが重要な看護のポイントです。