認知症患者に適切な看護をするポイント

看護師が、認知症の患者が多い病棟に就職をする場合には、患者の病状や健康状態を把握するうえで専門知識や技術が必要となることがあります。

特に、意思疎通が困難な患者の希望を把握するにあたっては、経験が浅い看護師が対応できないこともあるため、時には医師やベテランの看護師にフォローをしてもらうことが大切です。また、認知症の進行度や症状の現れ方などについてきちんと理解を深めたい場合には、働きながら専門看護師の資格取得を目指せる環境が整っている医療機関を勤務先に選びましょう。

大手の医療法人では、認知症の患者のケアに力を入れているところも多いため、若手の看護師を対象に数か月から1年ほどの長期の研修を導入したり、職場の内外でのセミナーを受講できるようにしたりしているところが増えています。大学病院や総合病院などの病棟においては、認知症の患者のケアを主に担当する看護師に対して、スキルアップを目的とした手当を支給したり、看護師をはじめとするスタッフの人数を増やしたりするところも多くあります。

そのため、安心して働ける病棟を選ぶにあたり、実際に長年にわたり認知症の患者のケアを行っている看護師に仕事のやりがいや大変さについて教えてもらったり、興味がある医療現場の見学をしたりすることが大事です。なお、就職後に認知症の患者とのコミュニケーションをスムーズに行うために、様々な機会にコミュニケーション研修が実施されている医療機関の取り組みについて早いうちから調べておきましょう。